TP モード

2 枚のカードで、1 つのキューを描く

カードが 2 枚ある PC では、2 枚が同時に働きます。片方が描いている間に、もう片方が次の 1 枚を描いたり、できた絵をハイレゾで仕上げたり。GeForce と Radeon という、ふつうは一緒に使えない組み合わせでも動きます。

できること 使い方 選び方 速さ はじめ方 描いている間 しくみ よくある質問

2 枚あると、できること

2 枚で分けられるのは生成だけではありません。LoRA の学習も HiRes Box の仕上げも、2 枚のカードで回せます。

01

描く手が 2 つに

生成キューの絵を、2 枚のカードで分け合って描きます。分け方は 5 通りから選べ、スタジオの右上で切り替えると次の 1 枚から効きます。

02

学習しながら描く

「生成+学習」にすると、片方のカードで LoRA を学習しながら、もう片方で絵を描き続けられます。学習ページでは 2 本の学習を別々のカードで同時に回せて、片方を止めても、もう片方は最後まで続きます。

03

HiRes Box も 2 枚で

HiRes Box で精細化パスを使うとき、どちらのカードで描くかを「GPU:」の欄で選べます。両方のカードを選ぶと、バッチを 2 枚で同時に仕上げます。体験版でもお使いいただけます (「生成+学習」の間は、この欄は出ません)。

04

BEC はどちらのカードでも

ANIMA 用の独自サンプラー BEC は、GeForce でも Radeon でも描けます。2 枚のどちらのカードが受け持っても、同じ設定の BEC で描きます。

05

カードごとに設定

精度 (BF16 / FP16)・VRAM モード (適応・バランス・高)・VRAM の上限は、カードごとに選べます。VRAM の少ないカードだけ控えめにする、といった使い方ができます。

06

1 枚に戻すのも簡単

設定でカードを 1 枚だけ割り当てれば、いつもの 1 枚の動かし方に戻ります。

2 枚の使い方は 5 通り

スタジオの右上にある「GPU」から、いつでも切り替えられます。切り替えは次の 1 枚から効き、いま描いている絵はそのままの使い方で描き終えます。

スタジオ右上の「GPU」。5 つの名前から選ぶだけです。
生成+ハイレゾ

片方のカードが生成、もう片方がハイレゾ。輪唱のように、1 枚目の仕上げと 2 枚目の生成が重なって進みます。

生成+生成

どちらのカードも、1 枚を最初から最後まで描きます。手が空いた方が、次の 1 枚を取ります。ハイレゾが軽い設定では、これがいちばん速く終わりました。

生成+学習

片方のカードを LoRA の学習に使い、もう片方で生成します。学習を回しながら、絵も描き続けられます。

空いた方がハイレゾ

「生成+ハイレゾ」と同じ分け方です。ハイレゾ役のカードがふさがっているときは、空いている生成役のカードがハイレゾも描きます。

空いた方が何でも新しい使い方

1 枚を「生成」と「ハイレゾ」の 2 つの仕事に分け、空いたカードがどちらでも取ります。相手のカードが空くのを待った方が早く終わるときは、取らずに待ちます。ハイレゾが重い設定で、4 枚をいちばん速く描き終えた使い方です。

※ 図は仕事の分け方を示す模式図で、ブロックの長さは実際の秒数ではありません。数字は何枚目の絵かを表します。

どの使い方を選べばいい?

はじめは「生成+ハイレゾ」になっています。迷ったら、次の目安で選んでください。

こんなときおすすめ理由
ハイレゾを使わない・軽く掛ける生成+生成2 枚がそれぞれ 1 枚ずつ最後まで描くので、受け渡しの待ちがありません。軽い設定の計測では、これがいちばん速く終わりました。
ハイレゾをしっかり掛ける空いた方が何でも生成とハイレゾのどちらでも、空いたカードが拾います。重い設定の計測では、これがいちばん速く終わりました。
LoRA を学習しながら描きたい生成+学習片方のカードを学習のために空けます。ほかの使い方では、学習が終わるまで生成は待ちます。
カードの役割を決めておきたい生成+ハイレゾ / 空いた方がハイレゾ生成のカードとハイレゾのカードを決めて使います。ハイレゾは絵が大きくなるぶん VRAM を多く使うので、VRAM の大きいカードをハイレゾに割り当てると安心です。

※ どれがいちばん速いかは、カードの組み合わせと設定で変わります。次の「速さ」は、開発者の PC 1 台で測った一例です。

速さ

同じ条件で 4 枚を描き終えるまでの時間です。いちばん速い使い方は、ハイレゾの重さで入れ替わります。

ハイレゾが軽い設定(現在のプリセット)

ANIMA・720×1280・20 ステップ・ハイレゾ 1.5 倍で軽く仕上げ・配布版

生成+ハイレゾ
63 秒
生成+生成
53 秒
空いた方が何でも
55 秒

ハイレゾが重い設定

ANIMA・720×1280・30 ステップ・ハイレゾ 1.25 倍で描き直し・開発版

生成+ハイレゾ
188 秒
生成+生成
139 秒
空いた方が何でも
113 秒

どちらも開発者の PC 1 台(RTX 3090 + RX 9070 XT)で、温まった後に測った値です。カードの組み合わせや設定によって結果は変わります。

使いはじめるまで

1

インストーラで「両方」を選ぶ

GeForce 用の本体と、Radeon 用の部品がまとめて入ります。

2

設定で、カードに仕事を割り当てる

設定の「どの GPU に何を任せるか」で、生成とハイレゾにそれぞれカードを選んで「保存して適用」を押します。

3

スタジオで使い方を選ぶ

カードを 2 枚割り当てると、スタジオの右上に「GPU」が現れます。あとは 5 つの使い方から選ぶだけです。

インストーラの「エディションを選んでください」の画面。「両方のカード」を選ぶと、2 枚とも使える形で入ります。
設定の「どの GPU に何を任せるか」。生成に GeForce、ハイレゾに Radeon を割り当てた例です。精度と VRAM モードも、ここでカードごとに選びます。

描いている間の画面

2 枚がそれぞれ何をしているかは、スタジオの下の帯でいつでも分かります。

カードごとの帯

カード 1 枚に帯が 1 本。いま何枚目の絵の、生成かハイレゾかと、進み具合を表示します。学習に使っているカードは「学習中」と出ます。

カードごとの速さ

生成中も生成の後も、カードごとの速さ (it/s) を表示します。どちらのカードがどれだけ速いかが、その場で分かります。

生成ボタンに枚数

いま何枚目か (2/4 など) と、待機中の枚数を生成ボタンに表示します。

止めるのも 1 枚単位で

キューの右クリックで「Skip This Image」を選ぶと、いま描いている 1 枚だけを飛ばせます。2 つのバッチが同時に描かれているときも、Stop & Delete と Delete After Current は 2 番目のバッチにも効きます。

RX 9070 XT — hi-res #3 / RTX 3090 — generate #4
「空いた方が何でも」で 4 枚を描いているところ。下の帯のとおり、Radeon が 3 枚目のハイレゾを、GeForce が 4 枚目の生成を同時に進めています。
このとき描いた 4 枚です(ANIMA・896×1600 に仕上げ)。

メーカーの違うカードが、一緒に働ける理由

AI の計算を GPU で動かす土台 (PyTorch) は、NVIDIA 用 (CUDA) と AMD 用 (ROCm) が別々に作られていて、1 つのプログラムの中に両方を同時に読み込むことはできません。そこでイラストリーチェは、カード 1 枚ごとに専用の「作業役」を立て、アプリ本体が仕事を配ります。

アプリ本体 画面・生成キュー・設定・履歴。仕事を配り、できた絵を受け取ります。
NVIDIA GeForce の作業役
  • NVIDIA GeForce
  • CUDA 版の PyTorch
  • 自分のカードだけを見て動く
AMD Radeon の作業役
  • AMD Radeon
  • ROCm 版の PyTorch
  • 自分のカードだけを見て動く

画面は 1 つのまま

キュー・設定・履歴はアプリ本体が 1 つだけ持ちます。2 枚で描いていても、操作はカードが 1 枚のときと変わりません。

カードを取り違えない

作業役は、自分の受け持つカードだけが見える状態で起動します。カードはスロットの PCI バス番号で 1 枚ずつ名指しするので、並び順が変わっても入れ違いません。

片方が止まっても

作業役が止まっても、画面とキューは生きています。2 枚で動かせないときは、理由を画面でお知らせしたうえで、1 枚での動かし方に戻ります。

よくある質問

同じメーカーのカード 2 枚でも使えますか?
同じ仕組みで動くように作っています。ただ、実機で動作を確かめた組み合わせは、今のところ RTX 3090 + RX 9070 XT だけです。GeForce 2 枚・Radeon 2 枚の組み合わせは、確かめたらこのページに書き足します。
カード 1 枚ごとに、どれくらいの VRAM が要りますか?
2 枚のカードは、それぞれが自分でモデルを読み込みます。VRAM の目安 (SDXL は 6GB から・ANIMA は 8GB から) は、1 枚ごとに当てはまります。
電源ユニットに気をつけることはありますか?
2 枚のカードが同時に全力で動きます。カード 2 枚ぶんの消費電力に余裕のある電源ユニットをお使いください。
2 枚に分けられない生成はありますか?
2 枚に分けられない生成があります。Latent 系の拡大、透過画像、2 枚以上のバッチ、ANIMA の image-to-image は、設定の「1 枚のカードで処理する生成」で選んだカードが最初から最後まで描きます。
学習している間も生成できますか?
生成と学習を同時に進められるのは「生成+学習」だけです。ほかの使い方では、学習が終わるまで生成は待ちます。
カードが 1 枚の PC でも使えますか?
カードが 1 枚の PC でも、GeForce・Radeon のどちらも引き続きお使いいただけます。「GPU」の切り替えは、カードを 2 枚割り当てたときだけ表示されます。
2 枚使うと、ライセンスは 2 本要りますか?
ライセンスは 1 本です。両方を入れても 1 つのアプリとして扱い、体験版の回数も PC 1 台につき 1 つです。
Radeon はどのカードに対応していますか?
Radeon 側の対応カードとドライバは、トップページの「GPU の選び方」と同じです。